近年、障がい者スポーツの競技性向上に伴い、パフォーマンスの向上が重要となってきています。さらに東京パラリンピックが決定したことで、パラリンピックに出るようなトップアスリート達への支援体制が、徐々にですが強化されつつあります。しかしながら、地方における障がい者スポーツ支援の体制は、まだまだ不十分な現状があります。特に、トレーナーによる競技力向上のための支援は、地方の選手たちには行き届いていません。
この問題に対して我々トレーナー部会では、小林順一ブロック長のもと『中四国ブロック内の障がい者スポーツ活動に必要な安全管理および競技力の維持・向上の支援をするとともに、障がい者の健康の維持・増進などに寄与する』という目的を持ち、主に中四国地域で活動しております。
主な活動は、大きく分けて2つあります。1つ目の活動は,中四国ブロックの各大会において、トレーナーブースを開設することです。トレーナーブースでは、①ストレッチ、マッサージ、テーピング、アイシングなどのコンディショニングサポート全般、②外傷・障がいの評価とアドバイス、③傷害予防についてのセルフケア指導、④トレーニング方法についてのアドバイスなどをおこなっております。2014年度はトレーナーブースを利用した選手やご家族から、たいへん好評をいただくことができました。
2つ目の活動は、障がい者スポーツを支援するトレーナーの技術向上のための講習会開催です。トレーナーの技術を向上させるだけでなく、トレーナー同士の繋がりを作っていくことで、各県の選手が住んでいる地域で継続してトレーナーのサポートを受けられるようにしていきます。
これらの活動をしていくことで、地域の選手たちやそのご家族が安心してスポーツでき、笑顔でスポーツを楽しむことの一助になれると考えております。
また、トレーナー部会には職種による垣根はなく、多様な仲間が集まっております。理学療法士,作業療法士,柔道整復師,あん摩マッサージ指圧師、灸師、鍼師、アスレチックトレーナー、障がい者スポーツトレーナー等が在籍しています。しかし、資格の有無はまずは問題ありません。いずれはトレーナーの仲間皆に障がい者スポーツ指導者資格をとっていただきながら、皆で地域のスポーツを盛り上げていきたいと考えております。今後ともご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。